フォローアップミルクは本当に必要?いつから始めるのが良いのか?

赤ちゃんの離乳食が始まる頃によく耳にするフォローアップミルク。

“粉ミルクと似たようなイメージだけど一体どういうものなのかイマイチわからない”という方も多いです。

フォローアップミルクは必要なのか?

いつから始めるのか?

フォローアップミルクの正しい使い方は?

という疑問に先輩ママの経験と共に詳しく解説していきます。

フォローアップミルクとは

フォローアップミルクとは、母乳や粉ミルクを終えた赤ちゃんが離乳食で不足する栄養素を補うもの。

大人が食事中に牛乳を飲むように、赤ちゃんは離乳食と”牛乳の代わりにフォローアップミルクを飲む”というイメージです。

粉ミルクとの違いは?

粉ミルクは

母乳の代わりとなる、赤ちゃんに必要な栄養が全て入ったものです。離乳食を食べ始めるまでは粉ミルクだけで栄養を摂取できます。

フォローアップミルクは

離乳食を食べれるようになってきた赤ちゃんが、母乳や粉ミルクをやめたとき、不足しがちな栄養素を補うもの。

牛乳の代用品

フォローアップミルクは牛乳の代用品ともいわれています。

離乳食を食べれるようになり、粉ミルクとの併用では栄養を摂り過ぎてしまうけど、牛乳を飲むにはまだ早い、という赤ちゃんに牛乳の代わりに飲ませる飲み物でもあります。

栄養素について

牛乳では摂りにくい鉄分を摂取することにも優れています。

100ml中の鉄の量
母乳 0.04mg
粉ミルク 0.9mg
フォローアップミルク 1.2mg
牛乳 0.02mg

母乳や牛乳の30倍以上の鉄分が入っています。

粉ミルクと比べてフォローアップミルクの栄養は

多いもの
鉄分、タンパク質、炭水化物

少ない(無い)もの
カロリー、銅、亜鉛

となります。

また9ヶ月から1歳を機に離乳食が徐々に進んできますが、離乳食+粉ミルクでは栄養を摂りすぎてしまう恐れがあるので、フォローアップミルクに移行することで栄養をバランス良く摂取することができます。

そもそもフォローアップミルクは本当に必要なのか

フォローアップミルクについては大体イメージができてきたかと思いますが、必ずしも全ての赤ちゃんに必要かといえばそうではありません。

離乳食の進み具合によってかわる

フォローアップミルクを摂り始める目安は、赤ちゃんの離乳食の進み具合で判断します。
3回食を食べるようになっているのが目安です。

と、ここで疑問に思うことは、

離乳食をしっかり食べていればフォローアップミルクは必要ない。

離乳食が、思うように進んでいないなら、まだ栄養は母乳や粉ミルクで摂らなければいけない。

となると、フォローアップミルクの出番はいつ?となりますよね。

ここがフォローアップミルクが必要か必要でないか論争の核になっていると思います。

必要な場合とそうでない場合

では具体的には、牛乳の代用品というイメージが強いと思います。

離乳食でしっかりと栄養を取り始めた赤ちゃんも、偏食やしっかり食べていても栄養の偏りは出てきます。
牛乳はカルシウムやタンパク質、脂質を摂取できますが、この時期の赤ちゃんに必要な鉄分は補いきれません。

離乳食でも、レバーやほうれん草、小松菜などを取り入れて鉄分を摂取できると良いですが、中々バランスのとれた離乳食を作ることも難しいと思います。

そういう時にフォローアップミルクの出番なのです。

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母乳は万能?鉄分の吸収率の違い

上で紹介したように、母乳には鉄分の量が少ないので、赤ちゃんが9ヶ月頃から大きくなるにつれて、離乳食で鉄分を摂りきれないと、母乳の併用では鉄分が足りず貧血になる恐れがあります。

しかし母乳に含まれる鉄の量は少なくても、吸収率は50%と非常に高いのです。
粉ミルクやフォローアップミルクでは吸収率は10%ほどなので、母乳の方が5倍の摂取が可能です。

母乳はそれだけ効率よく栄養を摂取できるので、赤ちゃんの顔色が明らかに悪かったり、あまり活発に動き回らずゴロゴロしてばかり、のようにひどい貧血でない限り、元気に動き回っていれば心配する必要はありません。

フォローアップミルクはその名の通り母乳や離乳食の補助として、使用します。

次に正しい使い方について解説していきます。

フォローアップミルクの正しい与え方

いつから飲ませたら良いのか

離乳食が3回食に進んでいるのかが目安ですが、必要かどうかは赤ちゃんの成長度合いを見て判断します。
フォローアップミルクには9ヶ月頃からと記載されてますが、赤ちゃんの成長を月齢で見ると、それぞれの赤ちゃんの成長には差があることは、日々感じているかと思います。

月齢ではなく、赤ちゃんの体重がしっかり増えているかを見ます。成長曲線で体重が下回っていれば、まだまだ母乳や粉ミルクでの栄養が必要です。
体重が順調に増えていて離乳食を食べれているなら、母乳や粉ミルクからフォローアップミルクに移行していい時期だと言えます。

1日の摂取量について

3回食を食べれていれば、フォローアップミルクは9〜11ヶ月で1日に600mlほどを目安にします。

食事の量も増えてくる1歳を過ぎると1日400mlを目安にします。

飲ませすぎてもよくありません。たくさん欲しがる場合は離乳食が足りてないのかもしれません。あくまで離乳食をメインに、補助としてフォローアップミルクを取り入れていきます。

飲ませる方法

赤ちゃんの様子を見て回数を考えてあげればいいですが、

例として、

・毎食後の3回と朝
・寝る前
・おやつのときに欲しがれば

といった感じで飲ませます。

飲ませるときは、哺乳瓶、ストローマグ、コップ、等赤ちゃんが嫌がらず飲みやすいものを選びます。

コップ飲みの練習としてコップで飲ませてます、という先輩ママ達も多いです。

料理に混ぜる方法も

粉ミルクをまったく飲まなく母乳で育ってきた赤ちゃんは、フォローアップミルクも受け付けないこともあります。そういった場合、離乳食に取り入れて摂取するのが効果的です。

ミルクがゆシチュークリームスパなど、牛乳やホワイトソースでイメージできる料理にフォローアップミルクを取り入れてアレンジすると、ミルクを飲まない赤ちゃんがよく食べてくれるようになったという先輩ママ達も多いです。

寝る前の摂取の注意点について

虫歯リスク
寝る前にフォローアップミルクを飲ませると、赤ちゃんが虫歯になるリスクが高まります。
歯に付着物が残ったまま寝ると、唾液の分泌が減る睡眠中は取れずに残ってしまうからです。

対処法は
フォローアップミルクを飲ませた後は、お茶や白湯を少し飲ませて口内をスッキリさせてあげます。
歯磨きも大切です。赤ちゃん用の歯ブラシで歯磨きをして寝る習慣をつけます。

寝る前にしっかり飲んだはずなのに、夜中に起きて欲しがるときは、お腹が空いているのではなく哺乳瓶や乳首が恋しいだけかもしれません。その時にミルクの飲みすぎにならないように、哺乳瓶やマグでお茶や白湯を飲ませて落ち着かせることが大切です。

赤ちゃんの夜中の悩みはこちらので詳しく解説してます

やめる時期は

フォローアップミルクは3歳頃まで使用できます。
「1歳を過ぎて牛乳を飲めるようになってきたら徐々に牛乳へ移行して1歳半頃〜2歳の間にフォローアップミルクを終えた」という先輩ママがほとんどです。

フォローアップミルクは粉ミルクに比べると1缶400〜500円程安く、牛乳と比べてもコスパはほとんど変わらない上、保存も効きます。

飲んで問題が出るものではないので、無理にやめさせなくても大丈夫です。

フォローアップミルクを始めようか迷っている方へのポイント

母乳の量が減ってきたので栄養不足が気になる

離乳食が進んでくると、授乳回数も減ってきます。そうすると、母乳の生成も緩やかになり母乳の出が自然と減少してきます。

赤ちゃんが離乳食からの栄養補給へ移行していっている成長過程なので、通常問題はありません。

しかし、母乳の出がそれ以上に悪くなっていて赤ちゃんが飲みたくても満足する量を飲めない、とママが感じているならフォローアップミルクの出番です。

卒乳に向けてミルク以外のものを飲ませたいが1歳未満で牛乳を飲ませるのに抵抗がある

卒乳に向けてのステップとして、フォローアップミルクへ移行していく方もたくさんいます。

冷たい牛乳が飲める目安は1歳頃なので、それまでに離乳食を3回食べれていれば母乳や粉ミルクを終えてフォローアップミルクへ移っても大丈夫です。

段階を経て卒乳を目指してる方は、フォローアップミルクと併用して夜間断乳も効果的です。

夜間断乳についてはこちら

離乳食の好き嫌いが多く栄養不足や偏りが多い

離乳食は作るのも食べさせるのも大変なのに毎日3回もあるので、思い通り食べてくれないと辛いですよね。
3回食には進んだけど、偏食が多く栄養のバランスが気になるというママは非常に多いです。

母乳や粉ミルク中心で、離乳食はまだしっかり食べれてない場合は、フォローアップミルクでは栄養が足りず、バランスが崩れるおそれがあります。まだ母乳、粉ミルクが必要です。

フォローアップミルクは鉄分は多いですが、カロリーは少なく、銅、亜鉛は摂取できないので、あくまで離乳食が栄養補給の中心になったとき、補助として取り入れていきます

しっかり食べれているのであれば、偏食により栄養バランスが偏っている場合はフォローアップミルクが非常に効果的です。

離乳食をなかなか食べてくれないときはこちらも参考に

フォローアップミルクを飲ませて困ること

下痢になることがある

母乳からフォローアップミルクに移行する時、はじめ赤ちゃんが下痢気味になることがあります。フォローアップミルクはタンパク質が多く、赤ちゃんが消化しきれずに下痢になりやすいのが原因です。
一度下痢になってしまうと、2週間ほど長引く場合もありますので、ウンチの回数もふえ、お尻のかぶれも心配です。

いきなりフォローアップミルクに切り替えるのではなく、お試し用などで少量から徐々に慣らしていくようにします。メーカーによって相性もあるので少ないもので試す安心です。

また、牛乳はフォローアップミルクよりさらに消化しにくいものなので、下痢になるからといって牛乳に切り替えるのは避けます。

粉ミルクより満腹感が少ない

粉ミルクはカロリーも高く、栄養がバランスよく配合されているので、栄養補助食品であるフォローアップミルクよりも腹持ちがいいです。

粉ミルクからフォローアップミルクに切り替えた先輩ママの多くが、「粉ミルクと同じ量を与えても赤ちゃんが満足せずもっと欲しがる」と言われてます。

赤ちゃんの様子を見てフォローアップミルクの量も調整してあげるといいです。

子供合う合わないもあるので少量の物で飲んでくれるか試す方が良いです。メーカーを変えたら飲むようになったという子供もたくさんいます。

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まとめ

フォローアップミルクについては正しく使用するとメリットが多いと思います。
なにより赤ちゃんの様子を見て、必要な時期や与え方についてこの記事を参考に工夫してもらえたら嬉しいです。

まだまだ子育ては大変なことが多いですが、一つ一つ成長を感じていける喜びも幸せな時間です。気負いせず、ママの負担もできるだけ緩和できるといいですね。