添い乳の後ゲップが必要な時、不要な時とは?吐かずにぐっすり寝かせる正しいやり方!
赤ちゃんを寝かしつける時に、ママの負担が少ない添い寝しておっぱいをあげる添い乳で授乳される方も多いと思います。そこで、
「普段の授乳の後にはゲップさせるけど、寝かせるために添い乳をしているのに、起こすリスクを負ってまで抱き抱えててゲップさせる必要があるの?」
と疑問に思っている方も多いと思います。ネットを見ても必要という声と必要ないという声で二極化されていて本当はどうなの?と迷ってしまいますよね。
結論から言うと「場合による」んです。
添い乳でもゲップは基本的にはさせた方が良いですが、必ずしも必要で無い場合もあります。
では、どういった時に添い乳の後にゲップが不要で、どういった時に必要なのかママと赤ちゃんの負担無くぐっすり寝れる正しい方法を紹介します。
もくじ
添い乳で寝かせる時のゲップの必要性
ゲップが必要無い理由
・母乳は哺乳瓶より空気を飲み込みにくいので吐き戻しにくい
・あらかじめ授乳、ゲップをさせてから添い乳はスキンシップとして寝かせるため
ゲップが必要ない理由として、まず母乳は、哺乳瓶より密着した状態で授乳できるので空気を飲み込みにくいです。必然的にゲップが溜まりにくいと言う点があげられます。
母乳とミルクの混合で育てている赤ちゃん場合、哺乳瓶でミルクを飲ませた後の方がしっかりゲップが出るといった経験をされたママも多いと思います。
もう一つ添い乳後のゲップが必要ない理由として、添い乳は授乳としてではなく、寝かしつけのスキンシップとして行なっている場合です。
あらかじめ、腹持ちの良いミルクや、普段通りの横抱きなどでしっかり授乳して一度、縦抱きしてゲップをさせます。
それから添い乳で寝かしつけると、赤ちゃんは安心して眠ってくれます。ダラダラ飲みも解消されます。
もしゲップが出なくても一度縦抱きすることで、ミルクが胃の中にストンと落ちるので赤ちゃんも楽になり、その後添い乳をしても吐き戻しにくくなります。
それでもゲップが必要な時とは
・自分でゲップが出せるようになる生後3〜5ヶ月迄は基本的にはゲップをさせる
・普段から吐き戻しやすい赤ちゃんはしっかりゲップをさせる
東京消防局によると、平成15〜24年の東京23区内での乳幼児の死亡469件中窒息によるものが68件。その主な原因が吐き戻しによる窒息です。
赤ちゃんの胃は未発達で逆流を防ぐ噴門(ふんもん)の筋肉も弱いため、特に新生児はゲップと一緒に吐き戻しやすい体です。そして吐き戻したもので喉を詰まらせて窒息するリスクがあります。生後3〜5ヶ月で自分でゲップが上手に出来るようになるまでは、授乳後、縦抱きして背中をトントンと優しく叩いてゲップをさせてあげる必要があります。添い乳の後よく吐く赤ちゃんはゲップは必要です。
ただし、ゲップが必要ない理由で説明したように、あらかじめ授乳、ゲップをしっかりさせた上で、入眠のスキンシップで添い乳をした場合は、添い乳を飲む量もしれているので、その後神経質にゲップをさせなくても大丈夫です。
また、普段から授乳後に吐き戻しやすい赤ちゃんもいます。赤ちゃんの吸う力が強かったり個性によるものなので、ママの授乳の上手い下手ではありません。赤ちゃんの様子を見て、普段から吐き戻しが多いなと感じる時は、添い乳の後も抱き抱えてゲップをさせましょう。
空気でお腹が張っていると苦しいので寝つきが悪くなります。吐き戻しを防ぐ効果の他に、ゲップでガス抜きしてあげることで、しっかりと寝てくれるようになります。
ゲップはどうするとうまく出るのか
赤ちゃんがゲップが出なくて苦しそうに泣く時
縦抱きして、背中を優しくトントンして、さするのが一般的ですが、うまくゲップが出ない時があります。苦しんでいなければ出なくても問題ありませんが、苦しんでいる時は、以下の方法があります。
•うつ伏せる
•仰向けで膝をMに曲げる
•首が座っていたらお座り
どの方法もお腹に適度に圧がかかり、ゲップを促します。注意点としてはどうしてもゲップをさせなきゃと神経質になり過ぎて力任せにしないことです。
最終ゲップがうまく出せなかったら赤ちゃんはオナラでガス抜きします。
添い乳の後寝てしまって吐き戻しが気になる場合
ゲップでの注意点は吐き戻しでの窒息です。添い乳の後そのまま寝てしまった時にには、赤ちゃんの上半身を少し高くする事で飲んだ母乳を自然に胃に落とす事ができ、吐き戻しのリスクを緩和できます。
枕等で首だけ高くすると呼吸がしにくいので、バスタオルなどで、上半身を少しだけ傾斜をつけてあげるのがポイントです。また柔らかいクッションなどでは顔がうずくまって窒息の危険があるのでやめましょう。
新生児からの寝かしつけリズムの手本ジーナ式スケジュールについて
添い乳のデメリットとメリット
添い乳の4つのデメリット
添い乳はゲップ以外にも気をつけなければいけない事があります。
窒息の危険
添い乳はママが横になったまま授乳できるため、寝不足で疲れが溜まっていると添い乳をしながらママが寝てしまい、赤ちゃんに覆い被さって窒息させてしまう危険があります。疲れが溜まり過ぎている時は、逆に添い乳は控えた方が良い場合もあります。
中耳炎のリスク
添い乳は赤ちゃんが横向きでおっぱいを飲むため、飲み込んだ母乳が逆流して耳の方に流れていくことがあります。そうなると中耳炎を起こすリスクがあります。これも吐き戻し対策と同じで、バスタオルなどで赤ちゃんの上半身を少し高くし胃に流れやすくする事が効果的です。
乳腺炎のリスク
赤ちゃんが同じ角度からおっぱいを飲むので、乳房全体からバランスよく授乳できないので、母乳が詰まりやすくなる事があります。また片方のおっぱいだけで寝てしまうことで、反対のおっぱいが詰まり乳腺炎を起こすリスクがあります。
浅飲みや、乳頭をひねった状態で飲ませないように深くくわえさせ、左右も適度にローテーションさせて授乳を心がけましょう。
浅飲みダラダラ飲みで寝付かない
添い乳は浅飲みになりやすいので、ダラダラ授乳時間が長くなり、赤ちゃんが中々寝付かない場合があります。赤ちゃんにもよるし、その時の体調やお腹の満腹度にもよるので一概には言えませんが、赤ちゃんが中々寝付けない、機嫌が悪いなどの時は、座って横抱き等でしっかり授乳すると解決する事があります。
添い乳のメリット
添い乳はママが横になって授乳できるので、腰痛、腱鞘炎などを回避でき、夜中の授乳でもママの負担を大きく軽減出来る授乳方法です。
母乳、混合で子育てをしている家庭では、夜中の授乳はどうしてもママの負担が大きくなります。そんな中添い乳はメリットがとても大きい授乳方法です。
お医者さん、助産師さんによっても意見が分かれる添い乳ですが、デメリットを理解した上で効果的に行なっていけばメリットも大きいです。
新生児はいつから添い乳ができるのか
新生児の赤ちゃんにも添い乳は出来ます。ただし、赤ちゃんもまだ上手におっぱいを飲めないので添い乳で飲ませるにはコツが必要です。
新生児から生後1ヶ月の添い乳のやり方
新生児から添い乳は可能と言いましたが、まず座って横抱き等で普通の授乳を赤ちゃんが上手に飲めるようになるまでは、添い寝して母乳を上手く飲むことは難しいです。うまく飲めるようになれば添い乳は可能です。
赤ちゃんの下にタオルを敷く
授乳後に赤ちゃんを抱き抱える事なくポジションを調整出来ます。吐き戻した時のベットの保護にもなります。
ママの枕を高くする
添い乳で赤ちゃんの状態がしっかり見えるようにママの枕を高く調整します。
ママの足にクッションを挟む
添い乳はママが横向きに寝る姿勢なので、太ももから膝にかけてクッションやバスタオルなどを挟むと授乳姿勢が安定します。
ママと赤ちゃんのおへそをくっつける
添い乳はママと赤ちゃんが向き合う姿勢で添い寝して授乳になりますが、お腹を密着させる事で赤ちゃんもママも負担無く授乳する事ができます。赤ちゃんの体は真っ直ぐしてママのおへそとおへそを合わせるイメージです。
帝王切開でお腹が痛い場合はタオルなどで保護しましょう。
ママの下の手はバンザイポジション
横向きに寝て下になる手を頭の上に上げる事で、赤ちゃんの頭や体の下に入らないようにします。腕枕のようになると赤ちゃんにもママにも負担がかかってしまいます。
乳頭だけで無く乳房を深くくわさせる
姿勢が安定したらいよいよ添い乳で授乳です。おっぱいを深くくわえさせ、浅飲みにならないようにしっかり授乳させましょう。
まとめ
いかがでしたか?添い乳の後のゲップは新生児の時は基本的にはさせるようにしましょう。ただし、赤ちゃんの様子を見て吐き戻しにくい場合は、ここで紹介した方法で授乳を工夫すれば、そのまま寝かしつけても心配ありません。
夜間の授乳は本当に大変ですよね。この記事であなたの負担が少しでも楽になれば幸いです。