時短勤務はメンタルが大変!?辞めたいと思ったときにできること
育児休業が明けて、いざ時短勤務で仕事復帰される方も多いかと思います。
時短勤務はフルタイムより短い6時間程度で仕事が終わり、残業も無い働き方です。正社員のまま子育ての時間も確保できる働き方として、国で定められた制度です。
しかし、時短勤務で仕事に復帰した人の多くは、“実際周りが皆仕事に追われる中、定時でスッと帰る”ことにすごく気を使ってしまうと悩まれています。
子供を理由に仕事で迷惑をかけたくないと責任感の強い人ほどストレスを抱えてしまいます。
同僚や上司の冷たい目にさらされる
時短なので給料は下がるのに、フルタイムと抱える仕事量は変わらない
ただでさえ大変な育児と並行して働く時短勤務は、思っていたより大変でしんどいと苦しんでいる方へ、先輩ママの経験とともに、対処法を紹介していきます。
もくじ
時短勤務が大変だと感じること
先輩ママの声より
“定時で終われず仕事を持ち帰ることもあります”
“時短や子供の病欠もあり、同僚に陰で嫌味を言われる”
“給料は時短に応じて4割減りました”
“働いた分以上に保育代等がかかってくる月もあります”
“子供に「どうして家に一緒に居られないの?」と言われるとなぜ働いてるのだろう?と思うこと事がある”
体力的にしんどいのは頑張れるけど“ずっと引け目を感じながら働く環境に心が疲れてしまう事”が大きな要因になっているママたちは本当に多いです。
知っておきたい時短勤務をするメリット
時短勤務の大変な要因を紹介してきましたがメリットについて解説していきます。
・子供との時間を確保できる
・仕事終わりに買い物に行ける
・仕事終わりに病院へ行ける
・寝かしつけの後自分の時間がとれる
正社員のキャリアを失わない
出産、子育てを理由にそれまでのキャリアを失いたくないと思っている方は多いと思います。一度やめてしまうと“子供に手がかからなくなったら再就職しよう”と思ってもいつその時が来るのかわかりませんし、その時に希望の仕事が見つからなかったら、という不安もあるかと思います。
そういう方がキャリアを捨てずに今必要な子育ての時間を確保できる働き方として時短勤務はとてもいい制度なのです。
一時的に給料のほとんどが保育代に消えてしまっても、この時期はいずれ終わります。その時に正社員としてフルタイムで働けるようになれば報われると思います。
仕事帰りに病院や買い物に行ける
時短勤務だと仕事終わりに保育園に迎えに行って、子供を病院へ連れて行くこともできます。フルタイムでは混み合う土曜診療しか行けなくなるので非常に助かります。
買い物も平日に行くことが可能です。この数時間の違いがすごく助かるのです。
子供を寝かしつけた後の自分の時間がとれる
仕事では気を使い、家に帰れば子供のことで手一杯、自分のことは後回し、、、そんな中、子供を寝かしつけた後の束の間の休息時間を確保できるのは時短勤務での大きなメリットになります。気分転換や、パパとのコニュニケーションの時間として疲れた心をリセットできる時間は大切です。
時短勤務におけるデメリット
・仕事は減らないが給料は減る
・出世から遠のく
・子育てでママの負担が増える
職場で引け目を感じながら働いて心が疲れる
時短勤務は、仕事をおいて早退するような感覚に引け目を感じる方も多いです。役職のある方ならなおさらだと思います。
同僚からの心無い言葉や、陰口などで心を傷付けらている先輩ママもいます。
仕事は減らないが給料は減る
ノーワークノーペイ、働いた分だけ給料が支払われる会社がほとんどだと思います。時短勤務では2〜4割給料が減るのが普通です。
ただ抱える仕事はそんなに変わらない事が多く、短時間で同じ仕事量をこなしたり、家に仕事を持ち帰ったりして、給料がつかない在宅ワークが増えることもあります。
出世からしばらく遠のく
時短勤務で働く間は、昇進は難しい場合が多いです。会社の昇進は成績次第でも、時短とフルタイムでは成績を上げるのも不利なので、この時期は無理せず、現状をこなすに徹するよう割り切ることも大切です。
でも、時短が終わったタイミングで、出世するという場合もあるので諦めなくても大丈夫です。
子育てでママの負担が増える
時短勤務をする事で、夫婦の家事育児の分担がママに大きく偏ってしまいます。
保育園のお迎え、洗濯物を取り込んで夕食の準備、(お風呂に入れて、寝かしつけ)っと時短で帰ってきたママがほぼ毎日行うことになるので、大変なのです。
夫婦で、役割や担当日を決めてうまく分担していく必要があります。
時短勤務の辛いから抜け出す対処法
・しばらくはキャリアより子供との時間を大切にする心構え
・マタハラかな?と思ったら雇用均等室へ
・最終手段、労働組合を作る
極力職場でコミニュケーションをとる
コミニュケーションの何に気をつけて働けばいいか
普段から上司や同僚に子育ての大変さを、時短勤務で助かっているという感謝の気持ちを伝えておきます。
この時大変さをアピールし過ぎないように、あくまで感謝の気持ちを伝える事で、時短勤務の重要性を上司や同僚にわかってもらう事が大切です。
また、子供が風邪をひいたら突然休むかもしれないことをあらかじめ周知してもらうことも大切です。
いきなり休むと周りに迷惑がかかりますが、あらかじめ上司などに病欠の可能性を伝えておくと、仕事の引き継ぎや割り振りを予測しておくこともできます。
しばらくはキャリアより子供との時間を大切にする心構え
ワーキングマザーはみんな通る道です。育児休業、時短勤務が全てキャリアにとってマイナスなのかというとそうではないと思います。
一時的に仕事のペースはゆっくりになりますが、子育てでの経験は今後の仕事で大きな武器になることが多いです。
育児での作業の効率化、柔軟性、物事の多面性、などは仕事に活きます。
そしてなにより、ワーキングマザーの大変さを理解している人が職場にいる(上司にいる)というのは、今後の職場環境にとってとても重要だからです。
この時期は一人で何役もこなそうと無理するのではなく、しっかりコミュニケーションをはかり、子供との時間を一番に考えれる心構えで取り組まれると気持ちが少し楽になるかと思います。
マタハラかな?と思ったら雇用均等室へ
そうはいっても職場での扱いや言動がひどく、苦しんでいるママも少なくありません。
マタハラで追い詰められ結果退職…なんてことになる前に都道府県労働局の雇用均等室に相談しましょう 。
都道府県労働局長の援助や、弁護士、学識経験者などからなる両立支援調停会議による調停を求めることができます。
事を大きくしたく無いという気持ちもあるかと思いますが、まずは相談する事で、自分のうけたマタハラを客観的に見る事ができるのでとても大切です。
最終手段、労働組合を作ると状況は一変する
大げさに思うかもしれませんが、労働組合は2人から作ることができます。
労働組合を作ると会社と対等に話し合いができる、団体交渉権(憲法28条労働3権)が得られ会社は正当な理由なく拒否できません。
労働組合の条件は(労働組合法第2条)
・労働者が主体となって組織すること
・労働者の自主的な団体であること
・主な目的は労働条件の維持改善であること
最近は労働組合をつくるきっかけとして個人加盟労働組合などもあります。
まずは職場に労働組合があるか無いかを調べてみましょう。
まとめ
時短勤務に限らず、子育てと仕事の両立は本当に大変ですよね。しかし子供が少し大きくなってくるとそうしたママのことを応援してくれるようになってきます。
頑張っているママの姿を一番見てくれているのも我が子なのです。
働く環境は少しずつ改善されてきてますが、まだそういった心の支えまでは会社も国も制度が追いついてないのが現状です。ここで紹介した先輩ママの声を参考に、子供の笑顔と共に乗り切ってもらえると幸いです。