生後3ヶ月からの母乳育児の悩み!長時間あげれない時は?完母と混合メリット?等、傾向と対策!

頻回授乳が少し落ち着いてくる生後3ヶ月。1回の授乳でしっかりと飲んでくれるようになってくる時期でもあります。

母乳には、赤ちゃんの体だけでなく心の癒し効果もあり、またママの産後の体重減少にも効果があります。
完母、混合、ミルクと選択肢はありますが、できることなら母乳育児でいきたいと思うママはやはり多いです。

日々の中でかなりの割合を占めるこの授乳について、先輩ママ達がやってきた母乳育児での悩みと対策の方法をわかりやすく解説します。

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母乳を飲んでくれるのに泣く

赤ちゃんは基本的には母乳が大好きです。おっぱいを飲んでいる時は満足感がありますが、そうした時でも泣いてしまう時があります。

原因として多いのは

母乳の出が悪くて満足いく量を飲めていない

授乳の出やすい出にくいは個人差が大きいので赤ちゃんが泣くようであれば授乳の回数を増やすことで母乳不足を補い泣き止むことがあります。

それでも足りない場合は粉ミルクを与えてあげることも必要です。
母乳量が安定してくると、ミルクを減らしていくことも可能ですので無理し過ぎて完全母乳にこだわることが本当に赤ちゃんのためになるのかは自身の体調とあかちゃんの状態をみて判断してもらえたら良いと思います。

母乳が出すぎて飲みにくい

先ほどとは逆に、母乳が出すぎて、赤ちゃんの飲むスピードが追いつかず、溺れてしまうような状態になっている場合もあります。

おっぱいが張るようなら、授乳前に軽く搾乳することで赤ちゃんも飲みやすくなりぐずらなくなる場合があります。

おっぱいの他に原因がある

授乳に原因があるのではなく、オムツがむれて気持ちが悪い時や、テレビの音で気が散ってしまう、暑い、眠たい、など他に泣き出す原因がないか確かめます。

静かな環境でおっぱいに集中できれば赤ちゃんもリラックスして飲んでくれます。

それでも泣く時は赤ちゃんに異変があるサインかもしれません。お熱がないか、何か体調が悪くないか観察します。異変を感じれば早めに医療機関に相談して下さい。

母乳を長時間あげられないときは?

母乳育児をしている時はママは授乳から逃れられません。しかし、いろんな理由で長時間母乳をあげられない時はあります。

友達の結婚式など長時間赤ちゃんと離れる時

ママの職場復帰

おっぱいが傷付いて授乳できない時

赤ちゃんが病気になって入院したとき

そんな時の赤ちゃんとママの対処法を紹介します。

3ヶ月を過ぎると赤ちゃんは離乳食が始まるので、母乳以外からも栄養を摂り始めます。徐々に授乳回数も減ってきますが、それでもまだ授乳は欠かせません。
日中はお茶をこまめに飲ますことで授乳間隔は徐々にあけることができます。
4〜5時間はあけても大丈夫になるとママの拘束も少し解け出来ることも増えてきます。

赤ちゃんは搾乳しておいた母乳を哺乳瓶で与える事で授乳できます。
搾乳は冷凍保存も出来ますのであらかじめ授乳ができない日が分かっている時は保存しておくと役立ちます。パパに授乳してもらえれば、育児に参加する機会にもなるので授乳以外も積極的に取り組む効果にも繋がります。

ママは、授乳ができないとおっぱいが張ってくるので、カチカチになって痛い時は搾乳でガス抜きをします。この時に、搾乳し過ぎると母乳の分泌が促進してしまいすぐにまた張ってくるので、はち切れそうな張りが少しおさまる程度にします。
とはいえ張り過ぎて母乳パットも追いつかない、という方は搾乳量を80ccや100ccと上限を決めて搾乳していくといいと思います。

職場に復帰と言っても体は産休前とは変わっていますので、ケアの大変さもありますが、家族や周りのサポートもありがたく受け止め乗り切っていければいいですね。

ミルクを飲まない

初めは混合で頻回授乳をミルクなので乗り切っていたのですが、おっぱいの出も良くなり、添い乳をはじめミルクを与える回数が減ってきた時、いざ赤ちゃんに哺乳瓶をくわえさせると、この世の終わりのように泣き叫んで、今まで飲んでいたミルクをまったく受け付けなくなってしましました。

こうなるとミルクをまた飲むようにすることは至難の技で、ずっとミルクは受け付けないまま授乳時期を過ぎることもあります。

でも、どうしても長時間赤ちゃんと離れないといけない時や、仕事復帰等で赤ちゃんを保育所へ預けなければいけない時にミルクを飲まなかったら心配ですよね。
先輩ママたちがやってきた対処法を紹介します。

搾乳して哺乳瓶で飲ませてみる

赤ちゃんの味覚は3ヶ月ほどで発達してくるのでその時期におっぱいとミルクの味の違いにも敏感になります。この時期に母乳だけを飲ませていると、いざミルクを与えても飲まなくなることがあります。

搾乳して哺乳瓶から飲ませることで飲んでくれるようになることがあります。哺乳瓶のシリコン乳首の感覚に慣れさせていき、またミルクに戻したら飲むようになる場合があります。

乳首の種類を変える

また乳首の種類もたくさん売られています。月齢によって乳首のサイズを変えていく必要があります。
吸っているのに穴が小さいためうまくミルクを吸えなくて飲めないストレスで泣いてしまったり、その逆で、穴が大きくて吸いすぎでむせてしまったりすることがあるので、赤ちゃんに合った乳首を選ぶことで飲むようになることがあります。
素材、形状、穴の大きさ等赤ちゃんの様子を見て色々試してみてください。

ミルクの種類を変えてみる

粉ミルクはどれも同じようなものと思われがちですが、味はメーカーによって結構差があります。味覚が発達することで、赤ちゃんとミルクの相性が合わなくなったら、お試し用やお出かけ用など少量の粉ミルクを色々試して赤ちゃんが飲んでくれるミルクを探すことでまたミルクを飲んでくれることがあります。

お腹がいっぱいで必要としていない

ミルクを与えようとしても、前回の授乳でのんだ母乳がまだ赤ちゃんのお腹に溜まっていると、ミルクを受け付けないことがあります。
母乳だと飲まなくってもおっぱいをくわえることで落ち着いたりすることもありますが、ミルクだと少し間隔をあけて、赤ちゃんが本当にお腹が空いた時に飲ますと飲んでくれることがあります。

どれもすぐには受け付けてくれない場合がありますが、根気よくトライしているとまた飲んでくれるようになってきます。
ただ、無理にミルクを飲まそうとして、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌なものと認識してしまうと逆効果になるので、母乳も与えながら、赤ちゃんもママもストレスをためないように、気長に取り組んでください。

完母の人見知り

完母の赤ちゃんは人見知りが激しくなる、というのは科学的根拠はなく、あくまでその赤ちゃんの個性だという事です。

先輩ママの中でも、完母で育ててた上の子が人見知りをせず、完ミで育てた下の子は人見知りが激しかった、という例があります。
また別のママは完ミの赤ちゃんで人見知りをせずみんなにニコニコしていた、という例があります。

人見知りに関しては、完ミだからとか完母だから激しいとかではなく、あくまで赤ちゃんの性格によるものです。
そして、多くの赤ちゃんは多かれ少なかれ5ヶ月〜3歳頃まで人見知りはおこります。これは赤ちゃんが人に興味をもちはじめ、人の違いを認識する成長で、ごく自然におこり心配することではありません。

 

また人見知りと共に、完母だとママがどうしても長時間赤ちゃんと離れなければならない時に、授乳ができないため預けるのが難しくなる、と思われがちです。その時だけミルクを飲まそうにも、味の違いか哺乳瓶が嫌なのか飲まないことがあるからです。

月齢にもよりますが授乳時期は2〜3時間に一回は母乳を飲むため、逆に2〜3時間なら、完母でも預けることはできます。
それ以上離れなければならない時は搾乳をして保存しておいたもので乗り切ることも出来ます。

母乳はママだけに与えられた赤ちゃんとの時間で大切にしたいと思うママは多いと思います。人見知りが激しくなるのも一定期間だけですので、その時期はママから赤ちゃんを離すサポートではなく、ママが赤ちゃんに専念できる環境をつくる家族のサポートを考えれるといいですね。

母乳育児と発達障害関係性

生後すぐから母乳が出るママはほとんどいません。2日〜5日頃からホルモンにより分泌が盛んになります。
完母を意識するがあまり、生後3日間に出ないおっぱいをあげ続け、栄養不足、低血糖になると赤ちゃんを発達障害や命の危険に晒してしまいます。

もちろん母乳は赤ちゃんにとてもすばらしいものですが、”完母”という言葉に惑わされないようにしなければいけません。
生後すぐの赤ちゃんに必要な栄養源として、ミルクや糖水で与える事を否定するものではないからです。

ママは出産という一大イベントを終えた直後で、体調も体力も意識も低下している中で、初めての授乳や育児に直面します。退院する頃にはひとまず一安心ですので、母乳が出るまでは、ミルクも与えて助産師さんと共に赤ちゃんを見守ってあげてください。

 

心に関しては母乳の成分よりも、おっぱいをくわえたりママに抱かれたりとスキンシップにより感情や温もりを感じ成長していくのはイメージできるかと思います。ベビーマッサージなども効果的です。

最近の研究で、母乳には200種類を超える糖が含まれていることがわかってきました。これは哺乳動物では桁違いの量です。糖は新生児には消化しきれないため、体内の善玉菌を育てるためだと分かってきました。
これにより赤ちゃんは免疫力をつけると、次は母乳の成分がかわり、赤ちゃんの成長に必要な栄養源である脂質などが豊富に含まれるように変化していきます。

何百年も昔から赤ちゃんは母乳で育ち、命のリレーを繋いできました。母乳は赤ちゃんにとって大切なものであることは間違いありません。

母乳点鼻とは?

赤ちゃんは口呼吸がうまくないため、鼻が詰まっていると、母乳をうまく飲めなかったり、機嫌がわるくなったりと、鼻をスピスピいわせながら苦しそうですよね。
鼻が詰まると赤ちゃん用綿棒でやさしく掃除してあげるか、吸引器で吸ってあげると効果があります。

さらに、点鼻薬の代わりに母乳を使うことができます。
母乳には鼻の粘膜との浸透圧が近く、鼻に入れてもツンと痛みを感じることはありません。自分が試しても痛くありませんでした。
母乳には免疫成分があり、抗炎症成分も含まれているため、赤ちゃんの鼻炎にも効果があるといわれています。

母乳点鼻のやり方

まずしぼりたての新鮮な母乳を、清潔なスポイト等吸います。
そして、2滴ほど赤ちゃんの鼻に垂らします。
赤ちゃん用の綿棒で拭き取るか、吸引器で吸い取ります。

以上です。

簡単ですし、赤ちゃんがあやまって飲んでしまっても母乳なので安心です。
初めは垂らすのが怖かったら、綿棒に母乳を湿らせて鼻を優しく掃除してやることでも効果はあります。
固まって取りにくい鼻くそも母乳の水分で柔らかくなり取りやすくなります。

母乳点鼻の注意点

新鮮な母乳が一番免疫力も高いので古い母乳は使わないようにします。

粉ミルクでは代用できません。浸透圧が違うので鼻に入れると痛がる可能性があります。

鼻づまりが改善せず症状がひどい時は早めに医療機関に相談してください。

 

鼻炎には加湿器等で部屋の乾燥を防ぎこまめに吸引してあげることが一番効果があります。母乳点鼻と組み合わせて行ってあげることで、赤ちゃんが少しでも楽になってくれればいいですね。

完母と混合について

完母、混合、完ミどれが良いか、という前にまず、

ママの体質(母乳の出)によっても変わってきますし、生活環境(乳児期から仕事復帰しなければならないとか、実家ですぐ母に預けれるとか、旦那の仕事帰りが遅くほぼワンオペ育児とか)も、人それぞれなので、自分に合った育児スタイルを探して行く事が大事です。

完母のメリット

赤ちゃんにとっては栄養(免疫)が豊富に摂れる、直母によるスキンシップがとりやすい、

ママにとっては、夜間や出先の授乳が手軽にできる、経済的(ミルク代等)がかからない、産後ママの体重を戻しやすい、などがあります。

混合や完ミのメリット

赤ちゃんにとっては、母乳に少ない栄養素(ビタミンDなど)を摂れる授乳量の管理がしやすい卒乳がしやすい

ママにとっては、自分以外の人もミルクをあげれる自分の食事に気を使わなくて良い、などがあげられます。

優先するべきはママの負担が少ない方法

完母のメリットはやはり良く見えますが、完母、混合、完ミとどの方法も赤ちゃんは元気に育ちます。ママはどの方法でもかなり大変であることは間違いありません。
ママ自身の負担が大きくストレスになり、体調を崩しては元も子もありません。

自分の生活環境の中で1番負担が少ないと思う方法で育てていければ、ママの笑顔が赤ちゃんにはとても安心を与えれるので、赤ちゃんにも最適な方法だと言えます。

まとめ

母乳育児に関しては”ママにだけ与えられたしんどくても嬉しい時間”ととらえる人もいれば、”ママの子だけでなく、パパの子でもある”ととらえる人もいて、どちらも正しいと思います。

そのそれぞれの価値観にあったストレスのない方法で子育てができれば、赤ちゃんもママもパパもみんな笑顔になれる瞬間はあると思います。

先輩ママたちは口をそろえて言いますが、
“この時期は本当に大変だったけど、授乳児期は過ぎればあっという間”
赤ちゃんとの貴重な時間を楽しい思い出と思えるように、ここで紹介したことを参考に、ママとパパで手を取り合ってもらえると嬉しいです。